綾野法律事務所

離婚請求

1.協議離婚と裁判離婚

離婚とは、いったん有効に成立した婚姻関係を将来にわたって解消することをいいます。

離婚をする方法には、協議で離婚をする方法(民法第763条。)と、裁判で離婚をする方法(民法第770条)とがあります。

協議離婚と裁判離婚との大きな違いは、協議離婚は夫婦双方が離婚に同意していないとすることができないのに対し、裁判離婚では夫婦の一方が離婚に反対していたとしても強制的に離婚をできうるという点にあります。その代わり、裁判離婚では民法第770条1項1号~5号の離婚原因がないと離婚することができません(協議離婚の場合、夫婦の合意さえあれば離婚原因がなくても離婚することができます)。

2.離婚の効果

夫婦が離婚をすると法的には以下の効果が発生します。

  • 同居、協力義務(民法第752条)がなくなる
  • 再婚ができるようになる(民法第732条の重婚の禁止規定が適用されなくなる)
  • 姻族関係の終了(民法第728条1項)
  • 戸籍が別々になる(戸籍法第19条1項、3項)
  • 婚姻の際に氏を変えた人は原則として婚姻前の氏に戻る(民法第767条1項。但し、離婚の日から3か月以内に手続をすれば離婚前の氏を維持することも可能(民法第767条2項))
  • 財産分与の請求をすることができるようになる(民法第768条1項)
  • 子の親権者が父母の一方に決まる(民法第819条1項、2項)

3.離婚時に決めておくべきこと

離婚をするときは、相手方との間で以下の事項を決めておくのが望ましいです。

  1. 親権者
    民法第819条1項は、「父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。」と規定していますので、離婚をする際は、どちらが親権者になるのかということを必ず決める必要があります。
  2. 財産分与
    民法第768条1項は、「協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。」と規定していますので、財産分与は必ずしなければならないものではないですが、どちらか一方が請求したときは内容を決める必要があります。なお、財産分与の請求は、離婚のときから2年が経過するとできなくなってしまいます(民法第768条2項)。
  3. 面会交流・養育費
    民法第766条1項は、「父母が協議上の離婚をするときは、・・・父または母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担…は、その協議で定める。」と規定していますので、面会交流及び養育費に関する取り決めも離婚時に決めておくべきことといえます。
  4. 年金分割
    離婚をした当事者は、離婚時から2年以内に限り、婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)の分割を実施機関に対して請求することができます(厚生年金保険法第78条の2の1項)。
    年金分割をするためには、予め離婚の当事者間で年金分割の案分割合を合意するか、家庭裁判所に案分割合を決めてもらう必要がありますので(厚生年金保険法第78条の2の1項の1号、2号)、年金分割の案分割合も離婚時に決めておくべきことといえます。
    ただし、平成20年4月1日以後の婚姻期間にかかる年金記録に関しては、合意がなくても年金分割の請求をすることができます(3号分割、厚生年金保険法第78条の14の1項)。

4.離婚事件の流れ

【協議】

離婚をする際は、離婚をするか否かということの他に、親権者・財産分与・面会交流・養育費・年金分割・慰謝料などをどうするかということが問題となります。これらの問題について話し合った結果、離婚をすることについて合意ができれば、離婚届に署名・捺印をして市役所(区役所・町村役場)に提出することで離婚が完了します。

もっとも、離婚届しか書面を作らないと、離婚と親権者以外の取り決めについては証拠が残らないため、離婚届に署名・捺印をする際は別途離婚協議書を作っておいたほうが良いです。

【調停】

離婚の訴えは、家事事件手続法第244条の「人事に関する訴訟事件」に該当しますので、離婚の訴えを提起するためには原則としてまず家庭裁判所に家事調停の申立をする必要があります(家事事件手続法第257条)。

調停では裁判所の仲介のもと離婚の話し合いを行います。その結果、離婚をすることで話がまとまった場合はその内容が記載された調停調書が作られますので、この調停調書を市役所(区役所・町村役場)に提出することで離婚が完了します。調停調書は、調停の成立日から10日以内に提出する必要があり(戸籍法第77条1項、第63条)、これを怠ると5万円以下の過料に処せられる可能性があります(戸籍法第135条)。

【訴訟】

調停をしても離婚の合意ができなかった場合、離婚を望む方の当事者は、家庭裁判所に離婚の訴えを提起することとなります。

離婚の訴えでは民法第770条1項の1号~5号に記載されている事由(離婚原因)があるか否かを審理し、離婚原因があれば原則として離婚を認める判決が、離婚原因がなければ離婚を認めない判決が出ます。離婚を認める判決が出た場合、判決書を市役所(区役所・町村役場)に提出することで離婚が完了します。判決書は、判決内容が確定した日から10日以内に提出する必要があり(戸籍法第77条1項、第63条)、これを怠ると5万円以下の過料に処せられる可能性があります(戸籍法第135条)。

5.離婚請求事件の弁護士費用

離婚請求事件の着手金は、付随申立を含めて総額30万円(訴訟提起時は追加で10万円)ですが、婚姻費用分担請求を行う場合、別途10万円の着手金が必要です。
財産分与の請求・慰謝料の請求・親権者の指定・養育費の請求・年金分割の請求は、離婚とともに申し立てる場合、着手金は不要です。

【離婚の請求】

着手金 交渉+調停30万円
訴訟提起10万円を追加
報酬金 離婚の成立 30万円(事案により増額)
財産分与 請求側回収額の10%
支払側減額額の15%
慰謝料 請求側回収額の10%
支払側減額額の15%
親権者 争いなし0円
争いあり10万円~50万円
養育費 請求側認容額の1ヶ月分
支払側減額額の1年分
年金分割 0円(争いがない場合)
※別途消費税がかかります
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